星野ひかり

星野ひかりのスピーチ

22歳・経営企画部・インターン

みなさん、SNSで「1分で人生変わる動画」ってよく見ませんか?でも実際には、横浜市立大学の研究で、18〜26歳の未接種女性にHPVワクチン接種を薦めるショート動画を見せても、接種率は上がらなかったんです。動画+パンフを見た人の接種率は10.5%、パンフだけの人は12.2%で、むしろ動画なしの方が少し高かったという結果でした。これって「動画さえ作れば伝わる」という幻想をちょっと壊す話ですよね。私もインターンでSNS運用をしていて、バズる投稿が必ずしも行動に繋がらないことを痛感してます。大事なのは、動画の瞬間的な共感だけじゃなく、その人の生活や価値観にどう根付くか。だからこそ私たちの発信でも「見て終わり」じゃなく、「行動したくなる仕掛け」を意識する必要があると思います。
佐藤健太

佐藤健太のスピーチ

24歳・システム部・SE

正直に言うと、僕は「動画があれば行動は変わる」と信じてました。でも横浜市立大学の研究では、HPVワクチンのキャッチアップ接種を薦める1分動画を見せても、接種率はパンフだけの人と変わらなかったんです。仕組み上の課題として、動画視聴は一瞬の刺激にすぎず、行動には「予約のしやすさ」や「時間の都合」といった実務的な障壁が大きく影響しているのかもしれません。僕も以前、アプリ開発で「通知を送ればユーザーは動く」と考えたことがありましたが、実際はUIが複雑で離脱が多かった。つまり情報より仕組みの方が行動を左右する場合があるんです。だから私たちの仕事でも「伝える」だけでなく「動ける仕組み」を一緒に設計していくことが大切だと思います。
田中美咲

田中美咲のスピーチ

32歳・人事部・係長

「動画を見ても接種率は上がらなかった」──横浜市立大学の研究結果は、私にとってとても示唆的でした。18〜26歳の未接種女性を対象にした調査で、動画+パンフを見た人の接種率は10.5%、パンフだけの人は12.2%。つまり情報の形式よりも、その人の背景や経験が行動を左右していたのです。実際、大学以上の学歴や子宮頸がん検診の受診歴がある人ほど接種率が高かったそうです。これは組織においても同じで、単に研修動画を流しても人は変わらない。大切なのは「経験」や「環境」と結びつけて行動を促すことだと思います。私自身、若手にOJTを任せたとき、ただマニュアルを渡すだけでは動いてくれませんでした。でも一緒に現場に入り、体験を共有したら行動が変わった。つまり人を育てるのは「情報」ではなく「経験と文脈」だと実感しています。
山田雄一

山田雄一のスピーチ

43歳・経営企画部・課長

横浜市立大学の研究で、HPVワクチンのキャッチアップ接種を薦める動画は、接種率向上に効果を示さなかったことが分かりました。動画+パンフの接種率は10.5%、パンフのみは12.2%。数字で見ると「投資対効果の薄い施策」とも言えます。ただし、ここで大事なのは「何が効率的か」を再定義することです。戦略的に考えると、接種率向上には情報提供よりも「行動のハードルを下げる仕組み」や「信頼できる人の勧め」といった別の要素が鍵になるのかもしれません。私たちの仕事でも、単に広告や説明資料を増やすのではなく、顧客が実際に動きやすい導線をどう設計するかがROIを最大化するポイントです。つまり戦略的な投資先を誤らないことが、成果を左右するのだと思います。
鈴木恵子

鈴木恵子のスピーチ

48歳・企画部・部長

事実として、2013年から2022年まで日本ではHPVワクチンの積極的勧奨が中止され、接種率はほぼゼロに落ち込みました。その結果、今の18〜26歳の女性は接種機会を逃し、キャッチアップ接種が急務となっています。横浜市立大学の研究では、1分動画で接種率を上げることはできませんでした。歴史を振り返ると、政策の一時的な判断が次の世代に大きな影響を残すことが分かります。これは企業経営にも同じで、短期的な判断が長期的な負の遺産を生むことがある。私自身も、目先の成果を優先した結果、後任に大きな負担を残してしまった経験があります。だからこそ今、私たちが学ぶべきは「長期的視点での行動設計」。未来の世代が困らないように、持続可能な仕組みを築くことこそが、私たちの責任だと思います。