星野ひかり

星野ひかりのスピーチ

22歳・経営企画部・インターン

飢饉って、みなさんはどんなイメージを持ちますか?正直、私は歴史の教科書の中の出来事くらいにしか思っていなかったんです。でも今、ガザ市では実際に飢饉が発生していて、住民の約25%、つまり51万4000人が食べ物を十分に得られず、9月末には64万1000人に達する恐れがあると国連が発表しました。この数字を見たとき、すごくショックを受けました。遠い国のことではあるけれど、同じ時代を生きている人たちが、今まさに食べるものがなく命の危険にさらされている。それが現実なんです。なぜこんなに強く心に残ったのか考えてみたら、やっぱりSNSで見た映像や写真の影響が大きいんですよね。数字だけだと「ふーん、そんなに大変なんだ」で終わるかもしれない。でも、子どもが小さなパンを家族で分け合っている動画や、支援物資を待つ人々が道路に溢れている写真を見ると、胸がギュッと締め付けられる。情報って、伝え方次第で人の心に届くかどうかが全然違うんです。実は私もインターンでSNS投稿を任されたとき、「この情報をどう届ければ共感してもらえるか」で悩んだことがあります。最初は数字や事実を並べただけの投稿を作ったんですが、ほとんど反応がなくて落ち込みました。でも先輩に「ひかりちゃんが自分で感じたことや小さなエピソードを添えてみたら?」とアドバイスをもらって、実際に自分の視点や感情を入れて投稿したら、一気にコメントやシェアが増えたんです。あの時、「人は数字じゃなくてストーリーに動かされるんだ」と実感しました。だから今回のガザのニュースから学べるのは、ただ事実を伝えるだけじゃなくて「どうすれば心に届くのか」を意識することの大切さです。私たちが仕事で発信するときも、商品やサービスのスペックだけじゃなくて、それが誰かの生活をどう変えるのか、どんな気持ちを生み出すのかを伝えられるかどうかで結果が変わると思います。結局、人を動かすのは“共感”なんですよね。数字の裏にある人の声や表情を想像しながら伝えること、それが私たちにできる一番の力だと感じました。
佐藤健太

佐藤健太のスピーチ

24歳・システム部・SE

正直に言うと、僕は「飢饉」という言葉を今の時代に、しかもニュースのトップで目にするとは思っていませんでした。国連が22日に公表した報告書では、ガザ市とその周辺地域で飢饉が発生しており、住民の約25%、51万4000人が飢餓に直面しているとされています。さらに9月末には64万1000人に達する恐れがあると警告されています。数字を見ただけで深刻さは伝わってきますが、僕が一番引っかかったのは「食料が不足している」だけではなく「支援物資が届かない」というシステム的な要因でした。理由はシンプルで、国連の人道支援責任者が「食料は国境沿いで滞留している」と指摘していたからです。つまり、食料そのものは存在するのに、流通の仕組みが機能せず、人々に届かない。これは情報システムで言えば、サーバーにデータがあるのにネットワークのボトルネックでユーザーに届かないのと同じです。リソースの有無だけでなく「流れの最適化」がなければ、全体のシステムは破綻するんです。僕も以前、社内向けのデータ処理システムを開発したとき、全体の処理能力に余裕があるのに、特定のサーバーでデータが滞留してユーザーに届かないというトラブルを経験しました。ユーザーからは「データが更新されない」と苦情が来て、実際に調べると処理のパイプラインにボトルネックがありました。結局、システムを全体として見直し、処理を分散させて負荷を均等にすることで解決しました。この時、「リソースは存在しても、流れが滞れば意味がない」という当たり前のことを痛感しました。だから今回のガザのニュースから学べるのは、「供給量」だけではなく「仕組みの設計」が人の命を左右するということです。僕たちの仕事でも同じで、どんなに高性能な技術や豊富なデータがあっても、最適化されなければ価値は生まれません。むしろ滞留や遅延があると、逆に不満や問題を生む。だからこそ僕たちはシステム全体を俯瞰して、どこにボトルネックがあるかを見抜き、最適化する視点を持たなければならない。今回のケースは極端ですが、「最適化が命を救う」というのは僕たちの仕事に直結する大切な教訓だと思います。
田中美咲

田中美咲のスピーチ

32歳・人事部・係長

「住民の25%、51万4000人が飢餓に直面している」──国連の報告を読んで、私は数字の重さに息をのみました。しかもその中には「3人に1人の子どもが急性栄養失調に陥っている」という現実があります。ガザ地区の飢饉は、ただの自然現象ではなく「人災」とまで言われている。誰かが支援の流れを止めてしまったことで、多くの人の命が危機にさらされているんです。この状況を知ったとき、私は職場の組織運営に重ね合わせて考えてしまいました。理由は、組織もまた「一人ひとりが支え合って成立する」からです。国連が示した数字は、全体の中で一部が欠けるだけで、全体が深刻な影響を受けることを示しています。職場でも同じで、誰かが疲れ果てて力を失うと、そのしわ寄せは周囲に広がり、チーム全体のバランスが崩れます。だからこそ「誰も飢餓状態にしない」仕組みが必要なんです。私もかつて、チームの一人が過剰な業務を抱えて体調を崩した経験があります。その人は「大丈夫」と言っていたけれど、気づいた時にはもう限界でした。そこから残りのメンバー全員で業務を分担し直し、何とか乗り切りましたが、みんな疲弊してしまいました。その時に学んだのは「本人が声を上げる前に周囲が気づける仕組みが必要」ということ。声に出せない負担ほど、危険なんですよね。今回のガザのニュースから私たちが学べるのは、「不足は一人の問題ではなく、全体の問題になる」ということだと思います。だからこそ、職場では心理的安全性を高めて、困ったときに声を上げやすい環境をつくること。そして声が上がらなくても、仲間の小さなサインをキャッチして支え合うこと。飢饉が命を奪うように、職場の「孤立や過負荷」も人を追い詰めてしまう。だから私たちは「誰も飢餓状態にしないチーム」を目指していきたいと思います。
山田雄一

山田雄一のスピーチ

43歳・経営企画部・課長

ガザ市で「飢饉が発生している」と国連が正式に認定しました。住民の25%、つまり51万4000人が飢餓に直面し、9月末には64万1000人に達する恐れがあると警告されています。これは自然災害ではなく「人災」だと国連事務総長が非難しており、支援物資は国境沿いで滞留しているという報告もあります。私はこのニュースを聞いて、「供給の流れが止まると、全体が崩れる」というビジネスの原則を思い出しました。理由は単純です。経済でも組織でも、一部の流れが止まれば、どれだけ在庫やリソースがあっても機能しなくなるからです。イスラエル側は「200万トンの物資を搬入している」と主張していますが、国連は「住民の20%以上が極度の食料不足に直面」と認定しました。供給量の議論だけではなく、流通の仕組みが機能しなければ結果は出ない。これは経済のサプライチェーンでも全く同じ構造です。私自身、課長として担当したプロジェクトで、一部の工程が滞ったことで全体の納期が危うくなった経験があります。サーバー構築チームの進捗が遅れ、私たちの開発チームの作業が待機状態になってしまったんです。全体の進捗表を見るとリソースは十分なのに、ボトルネックが一つあるだけで全体が機能不全に陥る。その時に痛感したのは「代替ルートの設計」と「リスクの事前把握」がいかに重要かということでした。今回のガザの飢饉から私たちが学べるのは、「供給量だけでなく流れを守る仕組みを設計することの重要性」です。組織運営でも同じで、個々のリソースを増やすだけではなく、全体が滞らないようにリスクを見抜き、代替策を準備しておくこと。これは単なる効率化ではなく、存続のための必須条件です。だから我々もチームとして、リスクを見える化し、流れを止めない仕組みを意識していきたいと思います。
鈴木恵子

鈴木恵子のスピーチ

48歳・企画部・部長

国連がガザ市で「飢饉が発生している」と認定しました。住民の25%、つまり51万4000人が飢餓に直面し、9月末には64万1000人に達する恐れがあると警告されています。飢饉の認定は2011年のソマリア、2017年と2020年の南スーダン、2024年のスーダンに続く5回目で、アフリカ以外では初めてです。つまりこれは単なる地域の問題ではなく、歴史的な意味を持つ出来事です。なぜかというと、飢饉は「自然の不足」ではなく「構造の歪み」によって生じるからです。国連事務総長は今回の飢饉を「人災」と断じました。食料自体は存在しているのに、国境で滞留し、人々に届かない。これは一つの流れが止まることで全体が崩れる典型例です。そしてこの「構造の歪み」がもたらす影響は、ガザに限らず私たちの社会にも当てはまります。私はこのニュースを聞いて、日本の経済構造の変化を思い出しました。財務省の統計によれば、2025年6月の貿易収支は1,531億円の黒字で3カ月ぶりの黒字転換でしたが、2024年度通期では4兆円の赤字。明治以来の「輸出立国」から「資源輸入大国」へと大きく構造が変わりつつあります。これは単なる数字の問題ではなく、私たちの暮らしや企業活動の基盤そのものに影響します。ガザの飢饉と同じく「構造の歪み」が人々の生活を左右するということです。私自身、部長として経験してきた中で、組織が成長するときに必ず直面するのが「構造の歪み」でした。人員配置が増えると、情報が届かない、責任が曖昧になる、意思決定が遅れる。どれだけ優秀な人材や豊富な資源があっても、仕組みが歪んでいると全体が機能しない。過去に部署間の連携が滞り、大きなクレームにつながったこともありました。あの時に学んだのは、「問題は資源の量ではなく、構造の健全さにある」ということでした。
  1. 財務省「貿易統計」
    https://www.customs.go.jp/toukei/info/