星野ひかり

星野ひかりのスピーチ

22歳・経営企画部・インターン

「AIがもっと速くなったら、私たちのSNSの使い方も変わるんじゃない?」と、最近よく考えるんです。日本のスーパーコンピューター「富岳」の後継機「富岳NEXT」が、米国のNVIDIAと一緒に開発されることになりました。GPUを組み合わせることで、AIの処理性能はなんと5〜10倍。しかも1秒間に10垓回という、想像もつかない規模の計算ができるようになるそうです。これは単なる科学の話じゃなくて、私たちの日常に直結してるんです。なぜかというと、SNSの裏側でもAIは膨大な計算をしています。写真のレコメンド、動画の自動字幕、タイムラインの最適化。全部が「誰に、どんなコンテンツを届けるか」というリアルタイムの計算です。もし処理が遅ければ、見たい投稿が流れてこないし、誤ったおすすめが増えてしまう。NVIDIAのGPUが加わることで、富岳NEXTはAI時代のスーパー脳みそになる。つまり「正確さ」と「速さ」を同時に手に入れることになるんです。私自身、SNSマーケティングを学んでいて、「投稿がバズるかどうか」の裏にあるアルゴリズムに何度も悩まされました。例えば、あるキャンペーンで画像を最適化するのに時間がかかり、配信がトレンドからズレてしまったことがあります。あのとき、もしもっと高速に解析できていたら、タイミングを逃さずユーザーの心を掴めていたはず。計算力の差が、感情の動きや共感の広がりを左右するんだと痛感しました。結論として、富岳NEXTの進化は、私たちが「便利さを当たり前に感じる世界」をさらに拡張してくれます。ただし、ここで大事なのは「巨大な計算力が、感情や共感を生むきっかけを支えている」ということ。つまり、最先端のテクノロジーと、私たちが毎日シェアする小さな瞬間がつながっているんです。これを知ると、SNSで「いいね」ひとつ押す行為が、未来の科学や社会とも響き合っているように思えてきませんか。
佐藤健太

佐藤健太のスピーチ

24歳・システム部・SE

正直に言うと、「富岳NEXTにNVIDIAが参加する」というニュースを見たとき、技術者として胸が高鳴りました。日本の国産スパコンに、海外企業が初めて深く関わる。そして、その相手がGPUの王者NVIDIA。これ以上ない組み合わせだと感じました。富岳NEXTは、CPUは富士通、GPUはNVIDIAが担当し、AI処理能力を従来の5〜10倍に高める。1秒間に10垓回の計算が可能になる。これはまさに「ゼタ級」と呼ばれる次世代の領域に突入するということです。なぜこれが重要かというと、現代の多くの課題が「計算量の壁」によって制約されているからです。創薬研究では分子シミュレーション、気象予測では超複雑な気流解析、そしてAI学習では巨大なデータセットの処理。どれもアルゴリズムだけでは解決できず、ハードウェアの性能がボトルネックになります。従来の富岳はCPU中心で、このAI処理の壁を突破するには限界があった。GPUは並列処理に強く、AIの進化には欠かせない。だからこそ、今回の組み合わせには大きな意味があるのです。僕自身も、システムエンジニアとして「処理性能が足りない」という壁に何度も直面しました。ある案件で、膨大なユーザーデータをリアルタイムで解析する仕組みを設計したのですが、サーバ性能が追いつかず、アルゴリズムを簡略化せざるを得なかった経験があります。そのとき思ったのは「正しい設計でも、計算資源が足りなければ理想は実現できない」ということ。つまり、計算力は単なる道具ではなく、僕たちが描く理想の未来を形にする「土台」なんです。結論として、富岳NEXTは日本にとって単なる技術競争の武器ではなく、「選択肢を広げる存在」だと思います。性能が上がることで、これまで妥協してきた研究や開発が実現できるようになる。僕たち技術者が設計の自由度を取り戻せる。つまり「不可能を可能にする」というより、「諦めを解放する」のが計算力の進化なんです。これこそが、富岳NEXTが社会に与える最大の価値だと考えています。
田中美咲

田中美咲のスピーチ

32歳・人事部・係長

「AI時代のスーパーコンピューター開発に、海外企業が初めて加わる」。このニュースを聞いたとき、私は人事の立場から「組織の未来像」を重ねて考えました。富岳NEXTの開発には、日本の富士通と米国のNVIDIAが参画します。富士通はCPUを、NVIDIAはGPUを担当し、AI性能を5〜10倍に高める設計を進めています。2030年の稼働を目指すこのプロジェクトは、単なる技術開発にとどまらず、多様な文化や価値観の融合を試す実験場でもあるのです。なぜなら、異なる組織が協働するとき、最も大きな壁になるのは「コミュニケーション」と「価値観のズレ」です。富岳NEXTに限らず、国際的なチームでは言語や文化の違いが日常的に衝突を生みます。しかし、その摩擦こそが新しい発想を生み出す起点になる。人材育成の観点で言えば、多様性はただのリスクではなく「創造性を引き出す装置」でもあるのです。私の経験で言うと、以前、社内のプロジェクトで異なる部署のメンバーを巻き込んだとき、当初は「進め方が違う」「価値観が合わない」と不満が多く出ました。でも、その違いを無理に消そうとせず、お互いの強みを尊重し合った結果、誰も思いつかなかった新しい解決策が生まれました。あのとき学んだのは、「統一感よりも多様性の中の調和」が成果を加速させるということです。結論として、富岳NEXTの意義は「最強のCPUとGPUを組み合わせる」こと以上に、「異なる組織文化を組み合わせる」点にあると私は考えます。つまり、未来をつくるのは性能の高さではなく、多様な人材が共に成長する文化そのもの。私たちの職場でも同じで、違いを恐れるのではなく、その違いを力に変える視点が必要です。富岳NEXTは、人と人、組織と組織の「NEXT」を象徴しているのだと思います。
山田雄一

山田雄一のスピーチ

43歳・経営企画部・課長

次世代スーパーコンピューター「富岳NEXT」がNVIDIAと富士通の協働で開発され、2030年の稼働を目指しています。AI処理性能は従来の5〜10倍、1秒間に10垓回の計算が可能。これは世界最高水準を狙うものであり、日本がAI先進国としての地位を確立するための重要な一歩です。しかし、課長としての私の関心は「ROI」、つまり投資対効果にあります。膨大な税金や研究開発費を投入して、そのリターンはどれだけ得られるのか。この視点を外すわけにはいきません。理由は明確です。スパコンのような国家プロジェクトは莫大なコストがかかる反面、リターンは直接的には見えにくい。しかし、その成果が社会に波及したときの経済効果は計り知れません。例えば創薬。もし従来10年かかる新薬開発が、富岳NEXTの計算能力で7年に短縮できれば、3年分の開発コストを削減できるだけでなく、早期に市場投入して数千億円規模の売上を先取りできる。これは単なる「技術投資」ではなく、産業全体を押し上げるレバレッジ投資です。私自身も過去に、ROIを疑問視された部門施策を推進した経験があります。当時、短期的には成果が見えず「無駄ではないか」と批判されました。しかし3年後、その施策が新規顧客層を獲得し、年間売上を数十億円押し上げる結果につながった。学んだのは、「ROIは短期で測るものではなく、未来の可能性をどれだけ引き寄せられるか」で測るべきだということです。結論として、富岳NEXTは「赤字覚悟の未来投資」だと考えています。今はコストに見えても、10年後には新薬、防災予測、新素材の発見といった形で社会全体に巨大なリターンをもたらす。つまりROIを「今」でなく「未来」で測る勇気こそが、国家プロジェクトを成功に導く鍵なのです。私たちの業務でも同じで、短期の効率にとらわれず、長期の成果を信じて投資を決断する視点が求められています。
鈴木恵子

鈴木恵子のスピーチ

48歳・企画部・部長

スーパーコンピューター「富岳NEXT」に、米国のNVIDIAが初めて参画することになりました。富士通がCPUを、NVIDIAがGPUを担当し、AI処理性能は従来の5〜10倍に高まる。2030年の稼働を目指し、日本は世界最高水準のAIスパコンを実現しようとしています。歴史を振り返ると、これは単なる技術提携以上の意味を持っています。日本は常に「独自性」と「国際協力」の間で揺れ動いてきました。そして、その均衡を取ることで飛躍してきたのです。理由は明快です。明治期の工業化は、海外の技術を大胆に取り入れつつ、日本流に改良して独自の産業基盤を築いた。戦後の高度経済成長も、欧米の技術導入と日本的な品質管理を融合させることで実現しました。つまり、日本の歴史は「外から学び、自らの文化に溶け込ませる」ことで発展してきたのです。富岳NEXTもその延長線上にあります。海外企業を初めて基幹スパコンに迎え入れるのは、伝統を壊す行為ではなく、むしろ守るための進化なのです。私自身も、過去に部長として海外チームと連携するプロジェクトを担当した経験があります。当初は「日本流を守るべきか」「相手に合わせるべきか」で葛藤しました。しかし実際に取り組んでみると、相手の強みを受け入れることで、私たち自身の文化や強みがより鮮明になっていきました。「外を取り入れることで、内が強くなる」という逆説的な感覚を、私はそのとき体感しました。結論として、富岳NEXTは「日本の伝統を壊す」のではなく「伝統を未来へつなぐ」ための挑戦です。外を取り入れるからこそ、内が守られる。独自性は孤立ではなく、交流の中でこそ磨かれる。歴史が証明しているのは、閉じることではなく開くことで未来が築かれるということです。だから私は、富岳NEXTを「技術のNEXT」であると同時に「文化のNEXT」でもあると捉えています。